当院での症例(50代女性)
歩行時の鼠蹊部痛で整形外科を受診され右股関節臼蓋形成不全を機転として変形性股関節症と診断されておられます
レントゲン画像では右股関節の軟骨がほぼ消失し大腿骨頭と臼蓋が接していることがわかります。Sharp角42°、CE角16°で臼蓋形成不全です。
動作痛を取る治療と運動療法で歩行が改善
前半は初診時の歩行で、右脚がまっすぐにできず体を右に傾けないと体を支えることができません。一歩ごとに右の鼠蹊部に強い痛みがあります。痛みが最も強い時には右脚に荷重ができず歩くことができませんでした。右脚が外に開き、右肩が下がっています。
後半は4か月後、12回の治療、運動療法の後の歩行です。体がほぼ真っすぐになり右脚も外に開かず正常に近い歩行を取り戻しつつあります。犬のお散歩などで広い歩道をまっすぐに歩くとき痛みはほぼなくなりました。家の中などで細かく歩くときは右鼠蹊部に痛みが残っています。
治療で動作痛を取り、弱くなり、働かなくなった筋肉を賦活、強化することを一回一回違うメニューを作成し取り組んでいただきました。筋肉は異なる刺激が入ることで、より強い力が出せたり、長く疲れなくなったり、速く動かせようになります。何歳になっても必ず刺激に対して反応します。とてもきついメニューに黙々と取り組まれました。それは本当に痛みが強く何としても治したいという強いお気持ちをお持ちだったからだと思います。痛みが本当に強く歩けない時がありましたので手術も考えられたと思いますが、手術をせず日常生活を送れるようになっていただけました。大好きなワンちゃんとのお散歩にまた行っていただけるようになったことを嬉しく思います。
跛行するほどの鼠蹊部痛も運動療法で改善いたします。当院院長はパーソナルトレーニングの資格を取得して運動療法に当たらせていただいています。
お一人お一人によって股関節の動きや、筋肉の状態などは様々です。その方にあった治療、運動療法をオーダーメイドで提供させていただきます。手術をお考えの時、その前に是非一度ご相談下さい。(治療の効果は個人によって異なります。)